はじめに
前回は出産にて、多量出血。輸血をして、意識を戻したところまで書きました。
前回の記事はコレです。
今回は、赤ちゃんに会うまで。大量出血の原因についてお伝えします。
MFICUに
MFICUとは、「母体胎児集中治療室」の略で、簡単に言うと産科のICU(集中治療室)です。
出血が多く輸血をしたため、念のためにと移動しました。
点滴や管がつながれていて、身動きがとりにくい。
というか、ずっと分娩台の上であおむけでいたせいか、
身体はギシギシで、横を向くのもしんどい。
赤ちゃんは、新生児科に移っているため、会えなかったので、
どのような状況なのか不安が尽きませんでした。
医師からの説明
MFICUに移動した後、担当医が来ました。そして、
「大変な出産だったね」と。
先生方だって、もう日が変わるのに。
長時間労働もいいとこです。
私自身は大変という自覚はなく、遅くまで
迷惑かけてしまったとの思いでした。
初めての出産だったので、輸血は予想外だけど、
こんなもんかくらいにしか捉えてなかった。
医師からは、鉗子分娩になり、傷が増えたこともあるかもしれないけど、
出血がかなり多かったとのこと。
なんと5585㎖!!
この量がどれくらいかというと。
体内に流れる血液量は、体重あたり8%です。体重1㎏あたり約80㎖なので、体重50㎏の人の血液量は4000㎖(4ℓ)
前血液量の約20%以上が短時間で失われると、出血性ショックとなります。そして、30%以上の出血で生命に危険があるといわれています。
私は、妊娠中約60㎏弱だったので、
60㎏で計算すると、全身の血液量は5000㎖弱(5ℓ弱)になります。
出血量をみると、ほぼ全身の血液が入れ替わったことになります。
落ち着いて考えると、よく生きていたと。
怖くなりました。
その日は、疲れと麻酔が残っていたのか、
すぐに寝てしまいました。
数時間おきに、看護師が出欠状況を確認しに
きていたので、熟睡とはいきませんでした。
翌日、翌々日
赤ちゃんに、早く会いたいと伝えるも
じゃあ、早く歩いてトイレに行けるようにならないとね!
と言われました。
ベッドから体を起こすだけでもしんどいくらいで、ベッドの横に腰掛けるのが精一杯。
産後1日目は、会いに行けませんでした。
産後2日目、ベッドの横で立ったり座ったりを自分でリハビリ。数回やるだけでクラクラ。歩いてトイレ、厳しいーと思いつつ、今日中に赤ちゃんに会いたい!との思いでなんとか繰り返す。
点滴もまだ入っていたので、点滴の棒ひっぱりながらトイレまで必死に歩く。
何とか目標達成!!
その後、医師に普通部屋に移っていいとのお許しもらい2日目の午後に移動!
赤ちゃんとの対面
やっとのことで、赤ちゃんに対面!!生まれた時に少し抱っこしただけだったから、会いたくて仕方なかった!
新生児室に預けられていた。
右目の下に、鉗子分娩で引っ張られたあとの傷があった。
頑張って生まれてきてくれてありがとう!!
もう感謝しかない!
看護師いわく、ミルクもたくさん飲んで元気とのこと。よかった。
産んだ病院は、母子同室。
初めてのことだらけで、わからないけどもう一緒に過ごせるだけ幸せ。
2日目の夜は、看護師さんが大変な出産だったから、もう少し休んだら?と配慮して下さり夜は、赤ちゃんを預かってくれました。
一緒に居たい気持ちはありましたが、体がついていってなかったので、助かりました!
医師からの再度説明
今回の出血は多かった。あれだけ、出血するのは、羊水塞栓症かもしれない。検体を調べている施設に送っていいか聞かれました。調べてもらった方が安心なので、お願いしました。
検体の検査結果はすぐに出ず、1ヶ月後の検診で分かりました。
やはり、羊水塞栓症と診断されました。
ようすいそくせんしょう?
何それ?
羊水塞栓症とは
『羊水塞栓症(ようすいそくせんしょう)』 というのは、羊水に含まれる赤ちゃんの成分が母親の血液中に入ることによって起きます。アナフィラキシーの一種みたい。
羊水塞栓症が、起きる頻度は低く、10万分娩に5例前後とまれに起きます。
ただ、発症すると、死亡率が60~80%とかなり高いです。最近の動向としては、医療が発達しているためか、死亡率は20~40%と下がってきているようです。
入院中、何度も羊水塞栓症で検索。
調べれば調べるほど恐ろしい。
私が生きていられたのも、赤ちゃんが生きているのも
全て奇跡!!
本当に、死んでいたかもしれない。
今考えても、怖さしかありません。
生きて、生まれた我が子を育てられることが
どんだけ幸せか^^
文章として、わかりにくければ漫画「コウノトリ 19巻」で羊水塞栓症が取り上げられています。
私は、出産後に読みましたが、やはり怖かった。
おわりに
生死にかかわる出産を体験しました。出産は命がけ!という言葉は本当です。
妊娠、出産は奇跡です!今回、私の体験談を書きました。無痛分娩だから、羊水塞栓症になったわけではありません。あくまでも、いち体験談です。
無痛分娩を体験してのまとめは、またお伝えしたいと思います♪